ステレオ写真展示の間
3Dデジタルカメラや3Dフォトフレーム、ニンテンドー3DSなどの普及により、今ではだいぶ身近なものになったきた3D写真(立体写真)。
管理人も個人的な興味で幕末・明治期に撮影されたステレオ写真をMPO化してみたので、「そのまま捨て置くのも勿体ない」とばかりに、こちらに展示なぞしてみました。
手元にビューアーのある方であれば、サムネイルをクリックすることで立体視できるはずですので、興味がむきましたら御覧ください。
なお、下掲QRコードを3DSにて読み込むことで、3DSインターネットブラウザから当ページへ一気に飛ぶことできます。URL入力や検索の手間が省けるのでオススメです。
【念のため手順】3DS本体を起動 → HOME画面で「L」または「R」ボタンを押す → カメラが起動されるので下画面に表示されるQRアイコン(画面やや左下にみえるソレらしいアイコン)をタッチ → 表示された画面の照準内にQRコードをおさめ認識させる → インターネットブラウザを起動するか尋ねられるので起動 → 到着。
ステレオ写真とは「立体写真」・「3D写真」とも称される視覚のうえで奥行き・飛び出しの感じられる写真のこと。
人の左目・右目から目視される映像は、左右の瞳の配置位置によって、視界のかさなる部分(視界の輻湊する部分)と、そうでない数cmの視差とが必然的にしょうじており、これら視野の輻湊・視差の情報を脳が処理することによって、人は立体感を認識できるものとされている(ただし、焦点変化や眼球移動にともなう視差によって、片目だけでも脳は立体感を認識できるものともされている)。
よって、数cmはなれた二点のレンズから対象物をとらえ、左右二枚で一組の像をあらわし、これを特殊な方法や専用のビューアーで観察すれば、視覚上に立体像をむすぶことができる理屈になる。
これに類する立体視の理論は、1838年イギリス人チャールズ=ホイートストンによってひろく公にされており、1850年代にはステレオカメラの商品化によって、この認識・理論もさらに普及した(ちなみにフランス人ルイ=ダゲールによって、いま一般にいう写真撮影の祖とされるタゲレオタイプ-銀板写真術-が世に発表されたのは1839年である)。
我が国でステレオ写真がひろく世間に紹介されたのは、文久二年(1862年)の上野彦馬『舎密局必携』(本文にステレウスコープ
とみえる)が最初とされており、撮影自体はスイス人ピエール=ジョセフ=ロシエの手によって安政六年(1859年)に横浜や長崎においておこなわれている。日本人によるステレオ写真の撮影は、明治二年(1869年)日光において、横山松三郎がおこなった。
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舎密局必携 | 上野彦馬 | 文溯堂蔵 |
(ステレオ画像作成などに使用)ステレオフォトメーカー | むっちゃんのホームページ | |
(立体視の確認などに使用)ニンテンドー3DS | 任天堂 | |
(立体視画像作成などに使用)seeneon | kyubuns.info |