史跡廻国記
京都史跡記(三)
大阪史跡記(一)
兵庫史跡記(一)
写真は滋賀県琵琶湖にみなもとを発し、京都府・大阪府をつらぬく淀川の西岸、桜井宿(桜井の駅)から東に位置する淀川河川公園島本地区。対岸には橋本宿が存在する。
同所あたりは流布本『太平記』巻十三において、建武三年(1336年)正月、東西にわかれ足利方にぞくし従軍していた赤松範資と貞範(ともに赤松円心則村息)の兄弟が、たがいに喜びの涙をながし合流した場所にあたる。
もっとも、当時と現在とでは砂州の堆積や河川の埋立やらも考慮しなければならず、当時なら川幅もさらにあったかとも思われるので、じっさいの合流地は写真さらに手前付近にあたるかもしれない。
河川の流れとしてはちょうど、桂川・宇治川・木津川の三流が一流にまとむ場所にあたり、訪れてみてふと「兄弟・諸軍の合流と河川の合流とを掛けて、物語をつくったのかな?」と想起した。
(平成某年某月某日識)