史跡廻国記
秋田史跡記(一)
京都史跡記(三)
兵庫史跡記(一)
撮影地:秋田県秋田市寺内高野
秋田城の外郭築地塀にもうけられた十二本柱の八脚門。東面し城の内外をつなぐことから通称はそのまま東門。秋田城を紹介するパンフレットや書籍では表紙をかざることも多く、露出度でいけば「当城の顔です」と言っていえないこともない場所。
大路をふくめた構図にするとこんな感じである。
門の復元工事は平成六年(1994年)から平成九年にかけておこなわれ、当時は地元の酒造会社から「東門」と名付いた清酒が発売されるなど、相応のPR活動がおこなわれていたよう記憶する。
着工にあたりモデルとしたのは天平五年(733年)創建時の門で、素材には杉の木を多くつかい、接合に釘は使用されていないそうである。
当門と対をなす西門は、長らく所在地不明とされてきたが、平成二〇年の発掘調査によって漸く場所も焼畑地区に特定されている。
ただ「現地にくれば西門の発掘場所もわかるだろう」と調べもせずにやってきた私は場所を結局特定できず、未見のまま終わっている。
西門に復元予定があるのかは、いまのところ聞かない。
(平成二二年一二月一九日識)