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史料説明ま・や行〜ただし簡易に〜


 「考龍馬伝」にみえる史料名のうち、同時代史料ないし古典ともいうべき資料について、ここで簡単な説明をおこなう。『日本書紀』など非同時代史料・古典は、そちらまで説明してると際限がなくなるので対象の外。項目は予告・後告なく追加していく。本稿はマ行・ヤ行。

●『三吉慎蔵日記抄録』(みよししんぞうにっきしょうろく)
長府藩士三吉慎蔵の日記抄録。原本は個人蔵。龍馬と関連した事項について抄録がなされる。
●『壬戌事』(みずのえいぬのこと)
土佐藩士福岡藤次の文久二年(1862年)四月吉田東洋横死前後の手記。所謂吉田派の人物から見た当時の藩内情勢が綴られている。
●『望月清平陣営日記』(もちづきせいへいじんえいにっき)
『維新土佐勤王史』にみえる土佐藩士望月清平の大坂住吉陣営滞在日記。山内家々史編集所につとめていた平尾道雄氏も同書の存在を確認しておらず、実在するものか不明。あるいは戦災で焼失したものか。
●『安岡文助日記』(やすおかぶんすけにっき)
土佐藩士安岡文助(同覚之助・嘉助らの父)の日記。内容は天保五年(1834年)から慶応元年(1865年)におよぶ。縁者の安岡章太郎氏曰く日記といっても極く簡単なメモのようなもの。家族や親類、世事などに関してランダムに記される。
●『有節録』(ゆうせつろく)
城兼文編纂。版元近江屋卯兵衛(=藤井文正堂?)。明治二年(1869年)刊行。殉難志士たちの詩歌文集。おそらく初編のみ。
●『吉田健蔵日記』(よしだけんぞうにっき)
住谷寅之介に従って土佐へ同行した水戸藩吉田健蔵の日記。

(平成某年某月某日識/平成二八年一一月二七日訂)

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