京都史跡 H14.11.04（一）

　平成十四年一一月四日、京都旅行最終日。例の如く朝五時半に起床し、隣室でねむる連れをやかましいモーニングコールで起こす。

　洗面・歯磨き・着替えなどの諸準備を終え、連れをともないまずは河原町付近へ朝の散歩へと出かけた。

　河原町周辺の史跡なら旅行の一日目に、ほぼまわり終えてはいるものの、ほとんどが駆け足のような状態だったため、この日は改めてゆっくりと一つ一つ見てまわることにする。

　とりあえず宿泊したホテルから近いこと、前回発見できなかったことを考慮し、まずは佐久間象山の寓居跡へ足をむける。

　到着後、予想される場所で一日目と同様にあたりを探してはみたが、やはりワタシにはどうしても見つけられない。

　「探すの下手だよな〜、オレって」とちょうど思ったやさき、案外あっさりと連れが寓居跡をしめす石碑［右写真一段目］を発見してくれた。

　内心「建物の影になっていたから気づかなかっただな、うん」ということにして、石碑をデジカメにおさめる。

　ここから前回同様、北上し念のため加賀藩邸跡や二条角倉邸跡、復元された高瀬舟や神山左多衛寓居跡［右写真二段目］など、前回撮影した場所で再び撮影におよぶ。

　田中耕一氏のノベール賞受賞をつたえる島津製作所記念資料館を横目に、前回我ながらひどく勘違いしていた長州藩邸跡こと京都ホテルオークラまでやってきた。

　同所では桂小五郎像［右写真三段目］をデジカメにおさめたのち、長州藩邸跡をしめす石碑も探してはみたが、結局は見つけることができない。諦めよろしくその場をあとにした。

　京都の長州藩邸といえば、その控屋敷ともども、脱藩した土佐藩志士たちにとって活動拠点の一つともなった場所であるだけに、何となく感謝の念がわかなくもない。

　河原町通をやや南下して三条通を東へまがり、池田屋跡・古東領左衛門寓居跡をふたたび撮影。つづいて木屋町通をさらに南へとくだり、龍馬通に掛かったところで道を西へ折れる。ここで開店前の酢屋をデジカメにおさめると、つぎは彦根藩邸跡にむかい同所の撮影をおこなった。

　昼間とは異なり人のとおりや客引きの看板などもなく、面白いほど快適に撮影がすすむ。調子づいたところで今度は土佐藩邸跡［右写真四段目］をデジカメにおさめ、ちかくの土佐稲荷神社へとむかう。

　以前、稲荷神社へ立ち寄ったときは敷居のために立ち入りをはばまれ、参詣することも出来なかった。しかし、この日は運良く敷居もとりはらわれており境内にも立ち入ることができた。

　同所にある小さな坂本龍馬像の損傷跡が気にはなったが、とりあえずソレはソレとしてお参りをすませ、つぎに近江屋跡まで向かい、その後は河原町通にある飲食店で朝食を摂る。メニューは朝にピッタリの焼き魚定食だ（誰も聞いてない）。

　これで腹もふくれたしボチボチとホテルへもどることにしよう。本日の予定は別段なにも決めていないが、連れの希望のまま京都の寺巡りとしゃれ込もう。そのためには地下鉄を利用して京都駅までもどらねばならない。